ジェット 黒玉 Jet
JET |
和名 黒玉(コクギョク)
有名な別名は2つです。
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ガガテス(gagates)
ギリシャ語で小アジア・リュキアのガガイの町ここから言葉が崩れて、ガゲート(gagat)とも呼ぶようになったそうです。 -
黒琥珀
木が海に沈み、海の底で圧力がかかり化石化した”木の化石”です。
ジェットは植物の化石
植物の化石というと、石炭。
石炭は植物が分解されずにそのまま地面に埋まり、泥炭→褐炭→瀝青炭→無煙炭と石炭化します。
この石炭化の過程の褐炭の段階のもので、黒色変種といわれるものだそうです。
このジェットは松の木の一種の化石だそうです。
そしてこの石、石炭と同じで燃えます。
燃えると石炭の臭いがするとのこと。
更にこすると帯電します。
これは琥珀と同じで、このことから黒琥珀とも呼ばれています。
参考 石墨
産出地
産地は、初めてジェットが採掘された地、イングランド・ヨークシャー州ホイットビーが一番有名ですが、他にもスペイン・ドイツ・フランス・ロシア・アメリカなど石炭層のある地域から産出されます。
モーニングジュエリー
紀元前1400年頃から採掘されていたそうで、有史以前のお墓から加工したものが発見されているそうです。
古代ローマでは修道士のロザリオとして使用されていました。
オブシディアン(黒曜石)の黒鏡と同じように、スクライングに使用していたこともあるそうです。
19世紀、イギリスのヴィクトリア女王が夫(アルバート公)をなくした際、20年以上にもわたってモーニングジュエリー(喪に服する期間に身につける装身具)として身につけていました。
イギリスを中心にこのジェットは、”モーニングジュエリー”としてヨーロッパで流行しました。
お守りの役目を古い昔から担っているジェット。
手に持つと、見た目よりびっくりするほど軽く感じます。
”軽い”というのは利点だと思います。
アクセサリーにした際、どうしても重さが気になってしまう天然石。
このジェットは、軽くて見た目はとても重厚。
光沢もきらびやかです。
注意点
傷がつき易いので取り扱いには注意してください。
強い乾燥に注意してください。
ひび割れます。