アンハイドライト 硬石膏 Anhydrite

アンハイドライト 硬石膏 Anhydrite Naica Mine, Chihuahua, Mexico
Anhydrite Naica Mine, Chihuahua, Mexico

硬石膏と石膏は別物です。
CaSO4・2H2Oこれが石膏。
硬石膏は水分子を離した形のCaSO4
鉱物としては別物となります。

硬石膏という名前は水を含まないため、石膏よりも硬いということからのネーミングだそうです。
英名のanhydrite/アンハイドライトは無水という意味のギリシャ語anhydrousが由来とのこと。
硬石膏は環境に水が多いと石膏へかわります。

姿と性質

小さな粒が集まった塊のような形で産出することが多いですが、板状もあります。
見た目は方解石とも似ていますが、学校で実験を行ったと思いますが、方解石は塩酸で発泡しますが、硬石膏は発泡は有りません。
オレンジの炎色反応があり、加熱で溶けます。

産状

海水の水が蒸発し、沈殿してできる鉱物です。
カナダ・アメリカ・スイス・イタリア・オーストラリア等が産地となります
日本では黒鉱鉱床に産します。
黒鉱は日本海側に見られる見た目が黒い鉱石の総称(銅・鉛・亜鉛の鉱石で、閃亜鉛鉱や方鉛鉱、黄銅鉱)黒鉱鉱床は海底で火山が噴火し溶岩が堆積した後、マグマの熱によって熱水が噴出したことによって堆積した鉱床です。
この部分に硬石膏が見られます。
※黒鉱の参考資料 東北大学総合学術博物館 企画展 「まっくろ黒鉱ー驚きに満ちた鉱石ー」

基礎データ

  • 化学組成 硫酸塩鉱物 CaSO4
  • 色 無色・青色・紫色・灰色・褐色 等
  • 条痕 白色
  • 結晶系 斜方晶系
  • へき開 完全
  • 硬度 3.5
  • 比重 3
アンハイドライト 硬石膏 Anhydrite
Anhydrite